

tranquilo - Peru vol.6 -
クスコに戻ってきた。この町には、旅行者の求める全てがあると言っても過言ではない思う。安宿から高級ホテルまで、それぞれの懐事情によって選べる無数の宿。レストランは、ペルー料理を出す店から、洋食、日本食、果てはイスラエル料理店なるものまで幅広く、インカ帝国時代とスペイン植民地時...


to Machu Picchu - Peru vol.5 -
宿まで案内してくれた親子と、一晩だけ同室だったフランス人に別れを告げて、僕は、まだ1日の始まりを迎えて間もない、静かな町の石畳を、ゆっくりと、だけれど、しっかり歩き始めた。 クスコでは、久しぶりに日本人宿に泊まろうと考えていた。クスコやマチュピチュはもちろん、何より、これか...


Cusco - Peru vol.4 -
まるで、映画のワンシーンのような風景が、窓ガラスを一枚隔てた向こう側に広がっていた。アンデスのこれでもかというくらい蒼い空と、赤茶けて老いた拳のようにゴツゴツとした山々。山道の砂利道を、どこから来たのか、色彩豊かな民族衣装を身に纏ったインディヘナが、ゆっくりと荷物を抱えて歩...


Lima - Peru vol.3 -
ペルーでの長距離バスの旅は、今まで通過してきた国々と比べて、非常に快適なものだった。まず、一席一席のシートが広く、足を十分に広げられるスペースがある。バスの中には、揃いの制服を着た女性の添乗員が数名いて、出発してすぐに乗客へ飲み物を配ったり、そして何より驚いたのは、約10数...


渇いた町とインカコーラ - Peru vol.2 -
そこは、乾いた町だった。舗装の行き届いていない車道を車が通るたびに、乾燥した砂埃が宙を舞って、黄色い太陽が空気中の潤いを奪っていく。 名前も覚えていないその小さな町は、僕がペルーに入国して、最初に滞在した場所だった。この町が、乾燥した雰囲気を持っているのには、その気候以外に...


国境線 - Peru vol.1 -
プエルト・ロペスで、最高の「休息」を終えた僕は、一度グアヤキルに戻り、そろそろ国境を越える時期かなと考え始めた。一路、南へ進路をとれば、次の国はペルーということになる。 そろそろ次の国へと考えたのは、プエルト・ロペスでの約一週間の滞在が、僕に大きな充実感と前へ進む気力を与え...