

エディルネの思い出 - Turkey vol.2 -
イスタンブールでガラタサライの試合を観戦し、満たされた僕が次に向かったのは、エディルネという小さな町だった。エディルネは、トルコ最西部の田舎町。イスタンブールから、バスで約3時間の所にあり、これといった観光資源もない。イスタンブールの喧噪が嘘のようにのんびりとした町で、同時...


赤と黄の夜 - Turkey vol.1 -
一旦、日本に戻り、どこへ行きたいのかを考えた。不思議と、ヨーロッパにはあまり興味がわかなかった。しかし、トルコという国はその広大な国土を、アジアとヨーロッパに挟まれ、その両方の文化が入り交じっているということは、ガイドブックなどを見ると必ず目にする、トルコの「売り文句」だ。...


天国 - Nepal vol.4 -
ミニトレッキングには、宿が用意した、ネパール人ガイドのハッピーと二人で出かけることになった。宿から車で10分程走り、登山口のような場所で降ろされた。そこから登山を開始するわけだけれど、実は出発の日の朝、僕は少し風邪気味だった。このミニトレッキングに行こうか行くまいか迷ったが...


思い描いていたネパール - Nepal vol.3 -
カトマンズからポカラへ。ビザの関係で、3週間という限られた滞在期間の中、ネパールでの移動の予定は、入国前にあらかじめ決めていた。 カトマンズから、ガタガタした山道を走ること、約7時間。当然、発展途上国のネパールの道は、舗装などなされていない場所がほとんどだ。車内に流れるお決...


国の価値 - Nepal vol.2 -
カトマンズの夜は静かだ。それは、旅行者の集まる、タメル地区でも一緒だった。正確に言うと、静かというより、することがないという方が正しい表現かもしれない。バンコクのように、クラブやバーが点在しているわけでもなく、せいぜい旅行者向けのレストランがあるという程度だった。しかし、旅...


新しい国と子どもの物乞い - Nepal vol.1 -
カンボジアからタイのバンコクに戻り、次はインドかネパールのどちらにするか悩んでいた。インドはビザの取得が事前に必要で、それはすでに日本で済ませていた。旅に出る前から、インドには行く気はあったのだ、しかし、帰国予定日は、あと一ヶ月後だった。インドは広く、見所も多い。さらに、イ...


過去と現在2 - Cambodia vol.3 -
プノンペンまでは、バスで約5時間の移動。道路は「とりあえず」程度で舗装されてはいるものの、やはりデコボコで、一定のリズムでガタガタと揺れていた。景色には、山のような高さのあるものが見当たらず、車窓の一面は見渡す限りの平面で埋め尽くされた。そのほとんどは田んぼのようで、一体誰...


過去と現在1 - Cambodia vol.2 -
カンボジアでの日常、町の空気、食事。そのどれもが今までの国とは異なっていた。とりわけ、食事については、特に苦労しそうな印象を受けた。隣国のタイ料理は、スパイシーで香辛料がキツイけれど、その分、それぞれの味がはっきりとしていて、食べていて口の中で様々な発見があり、食事の度に楽...


アンコールワットとモノの価値 - Cambodia vol.1 -
バンコクでデモを見た僕は、もうここで見るべきものは、すべて見てしまった感があった。あるいは、無理矢理にでもそう思わなければ、ずっとここにいてしまいそうな気がして、そう思うように気持ちを操作したのかもしれない。そして、色々と考えた末に、次は、カンボジアに行くことにした。多くの...


デモ運動に見るタイ人の気質 - Thailand return vol.2 -
ノーンカーイから、もう一度ラオスに入国しようかとも考えたが、とりあえず、バンコクに戻り、それから考えることにした。バンコクに行けば、カンボジアでも、ベトナムでも、近隣の国には直通のバスが出ている。選択肢が広がるのだ。そして、決断することを制限時間ギリギリまで伸ばすことで、広...